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2010年8月18日水曜日

Kindle for PC を Ubuntu(Linux) から使う方法

とりあえず、Kindle for PCがUbuntuから正常に立ち上がって、($0.00の本だが)正常に購入できたので報告する。
Kindle for PC(Windows用)を米国アマゾン(amazon.com)からダウンロードして、wineインストール済みのLinuxマシンで、実行するという話は、インターネット上にたくさん転がっている。(例えばここ「『Kindle for PC』をLinuxマシンで使う方法」)
しかし、やってみると何故かうまくいかない。皆、それぞれいろんなトライをしているようだ。一度うまくいかないと、Ubuntuやwineの設定だけでどうにかしようとしてもうまくいかないようだ。
うまくいかない原因は、簡単に言ってしまうと、Kindle for PCのバージョンのようだ。
最新版はwineではインストールはできるが、起動できない。別にwineに対してロックをかけたわけではないのだろう。
なぜなら、何かの理由でwineをブロックしたいとしたら、まず最新版はwine上にインストールできなくするのが筋だ。それに、本気でブロックするつもりなら、古いKindle for PCを使っているユーザーには、最新版にアップデートするよう促して、古いKindle for PC自体をブロックすることもできるだろう。
アマゾンの立場を考えるなら、電子書籍関連のサービスでは先行逃げきりで利益体質を確保したいのはまちがいない。Kindle for PCがインストールされているパソコンは多いほうがありがたいはずだ。
アマゾンはKindle3やKindleDXなどのハードウェアも販売しているので、Kindle for PCがあまり普及するのは嬉しくないのだと考える向きもあるようだが、その考えはサービスとしてのKindleを理解していない。
いつでもどこでも同じ電子書籍の続きが読めるサービスが、Kindleの目指すところなので、主に外出時に使われるであろうKindle3などのハードと、Kindle for PCは競合しない。
Kindle3やKindleDXが電子書籍版iPodだとしたら、Kindle for PCは部屋にあるミニコンポという位置付けだ。iPodがミニコンポの売上を圧縮しているのは事実だが、それはiPodのような機器を望みながらミニコンポで我慢していたユーザーが、本来欲しかったiPodに流れたと見るべきだろう。
それに、アマゾンにとってKindle for PCのユーザーが増えるとありがたいのは、通信費がユーザー持ちになることだ。
Kindleに書籍データをダウンロードする際の3G通信費用は、書籍価格にonしているとはいえ、通信事業者にはアマゾンが支払っている。Kindle for PCだけでKindle booksから電子書籍を購入するユーザーが増えれば、そのぶんアマゾンの通信費用が浮くことになるわけだ。
だから、アマゾンがLinux(wine)ユーザーだけをブロックする真っ当な理由は見当たらない。
wine上で動かなくなったのは、たぶんセキュリティ上のアップデートでもしたのではないだろうか。と、いうことは、逆に古いバージョンではセキュリティ上、何か問題があるのかもしれない。
そういう危険性まで考慮しても、やはり、Ubuntu上でKindle for PCが動くのはありがたい。定期購読しているTIMEの続きを、いちいちKindleを取り出さなくても、どのPCでもさっと読めればうれしいだろう。
その他、いろいろ問題はあるかもしれないが、それらをしっかり覚悟した上でならば、古いバージョンのKindle for PCをwine上にインストールすればUbuntu上で動く。
wineで動くバージョンの Kindle for PC は、ここからダウンロードするといい。
筆者は、Ubuntu 10.04 LTS に、wineバージョン1.3をインストールした上に、このKindle for PCをインストールしたところ、何の追加設定もすることなく、Windows上で使うのと同じように使うことができた。
試しに「Publish on Amazon Kindle with the Digital Text Platform [Kindle Edition]」という$0.00の本を購入してみたが、全く問題なく読むことができた。
できれば、アマゾンから正式なKindle for PC Linux版が発表されえることが望ましいが、そうなっていない今、とりあえずのつなぎとして使うのなら問題ないだろう。

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